手でこねる、機械を使わない、ということ
パン屋ではミキサーといわれるパン生地をこねる機械や、ホイロといわれる発酵機(発酵しやすい温度帯をコントロールする機械)を使うことが主流のようだ
ミキサーは、人間の手でこねるには
辛い仕事も軽々とできる
機械によって小麦に含まれるグルテンを
容易く形成し
ふんわりとしたパンを作る
また、大量にパン生地を仕込むことが可能になる
ホイロは、人が寝ているときにも機械が稼働することで、人の作業時間を減らしてくれる
ただ、わたしは使わないことにした
たくさんパンを仕込むことも
たくさん焼いて販売することも
できない
パン生地を手でこねるがゆえに
腕はぱんぱんになる
けれど、
私は手でパン生地を触りたい
気候によって、パン生地で生きる酵母と対話し
世界を理解しようとしたい